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定家蔓 [定家]


電車に乗っても、レストランに入っても、確実に年長である自分を認める状況が多い。見た目がどんなに若づくりであっても皮膚や髪や気配に老いは確実に表現されている。所詮、つくりもので、若いのでなく若く見えるだけだ。若く見せようという根性を潔しとはしないが、せめて汚くならないようにはしたいものだ。若いころとんがっていた野郎が、老いてマイルドに熟成する傾向があるのに対し、たおやかな乙女が、ぎすぎすしたいやーなばあさんに変貌するのはなぜか。「女は業が深いからです」などと回答されることが常ではあるが。若いころ、万事はハーピーエンドこそ目標であった。相思相愛ならラブラブこそ最高の状態であると信じて疑わなかったものだ。考えは変わるものである。生きることは大いなる逆説だ。今現在、能の定家などもっとも羨ましいタイプの恋だ。あのシテの表情は、業深まって、苦しうれしい状態でしょう?
そもそも嫌いな奴だったら纏わりつかれたって単に気持ち悪いだけで、またもとの墓に戻るなんてこりごりなだけだもん。あれは自発的に囚われてるところがなんだかとってもセクシーなんだな。いいなあ。


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