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天に偽りなきものを 三川泉 羽衣 [羽衣]

三川泉の羽衣ってさ、ホロヴィッツの弾くトロイメライみたいな感じかなあと想像しつつ、インフルエンザのためか空席のめだつ別会で、脇正面後列に暢気に移動。はげ頭が視界から消えて私の気分は三保の松原だ。羽衣を持ち帰ろうとする閑漁師。私はここで初めて能というもののほんの先っぽのしっぽをつかまえたような。気がした。声だけで、姿も見る前に、なんだかわかんないけど心震えたのであった。私、ずっと誤解してました。かたちばかり求めてました。心にしみこんでたものの正体は謡いだったんだあああああ。私の心の奥底にとどくメッセージは、この声だったんだ。しばし呆然自失の私の前を、やさしく切ない寂しさが姿を現し、橋掛かりを通りすぎていきました。この広い能楽堂の中のもっとも近くで天人の声を聞いたのに、天人は遠い三保の松原。そう、私の位置する時空間は、三保の松原の上空。そう、橋掛かりって空間上の距離だけでなく時間の距離でもあったんだあああああ。(だから、鏡の間からみる本舞台はとっても遠い。)ふわふわ上空に浮かんで、外界の泉天人の様子をうっとりと見守る私。さあもう一緒に天上に帰りましょう。ふわふわとふわふわと。こんな経験するお客って、きっとヘン。でもいいや。
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