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月並能2月 祇王 「重層の美学」 [祇王]

重層の美学 祇王 シテ朝倉俊樹
美女二人の相舞というのを始めて見た。舞台の華やかな美しさも2倍なのでゴージャスであった。
きたないオッサンが主人公の話とちがい、まずもってきれいなだけでも存在意義が十分というものだ。美女の社会的貢献度はたいしたものである。
前シテは以外とあっさり。思った以上にシテとツレの比重が同じなのにびっくりする。解説を読むと、二人の遊女の友情(ダジャレをいってる場合か?)物語らしい。(だが、女の友情ほど怪しいものはない)妹の妓女はまったく無関係。
相舞は、当初シテツレがお互い相手を慮っているのが分かる。だが、二人の持つ息は微妙に違う。同じように舞ながら、同じ型をしながら、やはり二人は違っていた。そしてその違いを私はとても楽しみ、いつか舞が終わる頃にには、二人ともお互いを意識しなくなり結果として二人の舞が一つの舞として完成していたように思った。シンクロデュエットのようにまったく同じを最終目標としないところが能なんだろうな。事象を重層化すること、重ね合わせたことを楽しむ感性は建築にもある。一つの部材をわざわざ二つにわけ組み合わせることで繊細なディテールにする。軸線を微妙にずらし、平面を重ねる。まったく同じでは中国雑技団である。(別な意味ですばらしい)そういう意味では相舞であっても、やはり能はあくまでもソリストであるのだなと思いました。
物語的にはなんとなくすっきりしないストーリーでした。やっぱ美女には友情よりも恋情!平清盛はお気の毒。
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